原発のこと

 今日も各地で原発建設反対デモが行われていたようで。
私は渋谷での署名、デモに遭遇しました。
そしてなんだか違和感を感じてしまいました。

もちろん私一個人としても原発建設は反対です。
でもおそらくこの問題はとっても根が深いです。
政治、経済、国際関係なんかが大きく関わっているものだと思っています。


















昨日も書いたけど、私は山口県光市出身です。
光市のお隣、熊毛郡に上関という町があります。
そこにある祝島という島ではもう30年近く原発建設反対を訴え、戦っています。

光に住んでいる時は正直その事実を知らなかったです。
TVでは中国電力の「原発はすばらしい」といった内容のCMが流れており、「そうなんだぁ」くらいにしか考えてなかったです。
恥ずかしながら一昨年になって、上関原発の問題を知りました。

私は穏やかでキレイな瀬戸内海がとても好きです。
原発が建設されればキレイな海が多少なりとも侵されるし、放射能汚染の可能性だってゼロじゃない。
なにより島の人たちの生活は一変してしまうだろう。
なにか事故が起きれば光市にも多大な影響がある。
そこで自分になにか出来ないかと考え、ライブのお客さんや友人達から署名を集めました。

実際どうなの？ってとこは父親に聞きました。
父は「山口県のためには原発が出来たほうがいいんだ」と教えてくれました。
経済的な理由です。
私はそんなこと考えもしてなかったので、ビックリしました。

なのになんでこんなに揉めてしまっているのか。

これはあくまで父に聞いた話なので、間違ってたらごめんなさい。
原発の計画が持ち上がった時、中電は各市町村に「原発つくりますねー」としっかりお知らせし了解を得ました。
もちろん上関町にも。
しかし祝島の人たちは「島の目の前に原発？聞いてないよー！勝手に決めないでよー！生活はどうなる？漁は？自然は？ダメダメ！絶対ダメー！」と提訴。
なのに「そりゃ困るよ！みんなOKしてるのに頼むよー。お金いっぱいあげるから！」と中電。
「お金なんか要らない！海を守る！」と戦う祝島の方々を無視する形で、中電は原発建設を強行。
ザックリですが、こんな具合に今日までずっと戦っているのです。

今回の福島原発のことを受けて、上関原発の工事は一時中断していると認識しています。
中止になったわけではありません。
コレを期に『核』ではなく、何か他のエネルギーへの転換もしくは建設自体の中止を考えてもらいたいと私は思っています。

東京にいたって私は今もとても怖いです。
知識がない分不安だし、放射能、被ばくと聞くとどうしても広島の原爆資料館を思い出してしまいます。
被災地の方々の不安は計り知れません。

しかし原発反対！と言うのは簡単だけれど、そんな簡単な問題じゃないということを知りました。
電力会社の体質ややり方には理解できないところが多々あるけど、ソレを受け入れ栄えてきた県や町が実際にあることも知りました。
とても複雑です。

なにかいい打開策はないのかな。
みんなが安心して暮らせるための。
平和に暮らせるための。

うーーーん。
難しいです。
原発のことは、本当に。

とにかく私は生まれ育った光市や瀬戸内海が人の手で犯されず、ずっとキレイで潤っていてほしいです。
そして祝島の方々に安堵の日が訪れることを願ってます。
ハッキリ言えるのはそれくらい。

それよりもまず自分の心配しろと父にまた怒られそうです。
それは本当に正しい意見です。

〔NEXT LIVE〕
2011/6/12(日)池袋 cafe pause　
出演　アトリエ/SandalSoul　
■OPEN 19:00　START　19：30
■TICKET　Free